※Uni-Puckに保管したタンパク質結晶をご用意ください。
※当社は、Swiss Light Sourceの認定サービスプロバイダーです。
Swiss Light Sourceへの国際輸送とX線回折測定を代行するサービスです(当社においてデータ処理などは行いません)。
SLS利用可能ビームライン特徴
SLS 測定代行に利用するビームラインは、PXI (X06SA) または、PXII (X10SA) の2つとなります。双方のビームラインに共通する特徴として、①優れたビーム強度、②高スループット、③自動データ処理機能が挙げられます。
①優れたビーム強度
SLSのビーム強度は、[ >2×10^12 (photons/s @1Å) ]であり、国内の大型放射光施設SPring-8 BL45XUと同程度です。実際に当社サンプルの測定においても、SPring-8と同程度のX線回折データが測定できております。
参考:SPring-8 BL45XU[ビーム強度:1.0×10^12 ~ 2.0×10^13 (photons/s @1Å)]
②高スループット
自動測定の場合、1シフト(8時間)のビームタイムでUni- Puck 9個分の結晶(9 puck×16 pin = 144個)の回折デー タを取得できます(結晶1個あたりの測定時間は約3.5分)。この高いスループット性により、短期間(納期2~3週間) でのデータ提供が可能です。
③自動データ処理機能
X線回折データを収集すると同時に、ビームラインに搭載された自動処理ソフトにより構造因子Fデータの計算を行います。ここで得られる構造因子Fデータは、らせん軸判定を含む最終的な空間群として処理されるため、分子置換法等の初期位相決定にすぐに使用することが可能です。また、分子置換法でお使いになるサーチモデルのPDB情報をご提供頂くことで、分子置換法による初期位相決定および電子密度計算まで、自動処理することも可能です。
※測定代行では、当社によるデータ処理や確認作業は行いません(データ処理にお困りの場合は、経験豊富な当社研究者によるマニュアルデータ処理を依頼することも可能です。その場合は、AgroBox No.5 をご利用ください)。
PXI(X06SA)、PXII(X10SA)ビームラインの自動測定プロトコールでは、SPring-8やPhoton Factoryと同様に、 低線量のX線を用いた二次元スキャンにより結晶位置の同定を行い、最も強い回折像を与えた結晶部分をX線照射位置として、結晶の空間群に応じた角度分(180~360°)の回折データ収集を行います。大きな結晶のデータ収集に有効なヘリカルモードでの測定、LCP結晶をはじめとした小さな複数結晶のデータ収集に有効なマルチモードでの測定(AgroBox No.4 参照)は、本ビームラインの自動測定では行えません。SLS測定代行にてヘリカルモードおよびマルチモードでの測定をご希望の場合は、別途お問合せ下さい。
※追加料金なしでビームラインの指定も可能です。
SLSビームタイム 各シフト受付〆切
8月~9月におけるSLS測定代行の受付〆切は以下の通りとなります。最終便を除き、お客様は凍結させた結晶サンプルを、『毎週金曜午前までに当社(千葉県柏市)必着』でお送りください。結晶生成に時間がかかり、SLS最終便(2023/9/12)に間に合わない場合は、国内放射光へ無料振替もいたします。
ボリュームディスカウント
① 複数シフト利用割引
今夏SLSシフトのうち、4シフト以上かつ各2Puck以上のご注文で、10%割引をいたします。
② デュワー1個まるごと利用割引
1シフトあたり6Puckのご注文で、1Puck無料で追加いたします。※デュワー1個に7Puck入ります。
AgroBox Beam測定代行 サービス内容
SLS
Uni-Puck 1個(結晶16個)
各放射光施設への結晶輸送とX線回折測定を代行いたします。ご希望の受付〆切日の午前までに当社必着で結晶をお送りください。
自動測定の失敗率を下げるため、Sample-holder length の揃ったCrystalCap™ SPINE CryoLoopの利用を推奨しております。弊社貸出のループをご使用ください。
ご用意いただくもの:
・タンパク質結晶
納品物:
・新品SSD に格納したデータ
・データ(SLS 取得のデータ)
✓ X線回折実験フルデータ測定のレポート
✓ 測定に供したループの写真の画像データ
✓ 測定ループのX線スキャンのヒートマップ画像データおよび生データ
✓ X線回折像フルデータセットの生データ
※当社にてデータ内容の確認はいたしません。